itoh-imaginary0205のブログ

ゆかしい雑記物。はたまた備忘録。

マニフェスト??

 

 

北朝鮮問題に緊張が走るなか、安倍首相の衆議院解散が決まったようです。

前回の参院選では野党を引き離して、単独過半数議席を獲得しました。

 

与党大勝、改選過半数…改憲派3分の2超す : 政治 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

 

新党の結成で、さまさまな党から離脱が相次ぎ、ニュースでも報道されています。ですが、今回も参院選同様、与党である自民党が圧倒的な勝利を飾るのでしょうか。

 

選挙とは、代議士(政治家)を選出する、とりわけ帰属政党の信頼を考量して、間接的に代表を選ぶことです。議院内閣制をとる日本の首相は、衆議院の指名を経て選ばれます。そのため、委任-責任の原則が議会-内閣と対応していることになります。

 

 そこで、前回の参議院選挙と衆議院選挙との1番の違いは

マニフェスト(政権公約)の重さ」

                                だと考えられます。

参議院は首相指名の効力を持たず、議院内閣制の影響力に及びません。

(⚠︎制度の観点だけなので、必ずしも正確ではありませんが…)

今回は衆議院の選挙、つまり首相の指名を見据えた選挙です。

より次期首相が考える政策課題や党の信頼性を少しでも分かりやすく、自明にする必要があるのです。

 

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6255064

 

上の記事を見ると、マニフェストに官邸主導と党内の合意が間に合わないことが伺えます。

この調整に先行きがないとすれば、政党を選択する私達にとって、マニフェストとは、いったい何のメリットがあるのでしょうか。

有権者に向けての公の約束ですから、過去の公約の評価と修正を踏まえたものであってほしいと思います。

 

(補足)

かつての旧民主党マニフェストを振り返ると、非常に改革を求められました。他方で、約束の具体化により厳格になりました。そのせいで社会情勢に応じた修正が硬直的になって、党内と内閣は不安定でした。

このことの教訓で、マニフェストはしっかり組まなくてはならない、と同時に余白を残す必要もあるとされています。

ただ、ふつうに考えて余白がありすぎるのも問題です。

 

 

最後に、政権担当能力に長けた政党をと私は期待したいです。ですが、本音ではそのような政党ははたして自民党以外に有るのかどうか。人数や構造、経験などが必要なはずで、ついつい新党の台頭で何とも言えない不安を感じます。

官邸主導が強化されているのも、政党の弱さにあるのではないでしょうか。

そもそも、日本のマニフェスト導入に失敗しているのかも知れませんが、これは後の祭りでしょうかね。

 

 

【備考】

5年前と古いですが、以下が参考になります。マニフェストの本場イギリスと日本の旧民主党政権を比較をしているので分かりやすいです。

 

 

政権交代とは何だったのか (岩波新書)

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